君といた夏
チクッ
「……っ?!」
首に痛みを感じて、目を開ける。
「りょ……う…」
「まだ付けるから……動くな…」
涼の甘い声はゾクゾクする。
普段涼は、女の子と会話をしない。
本人いわく、女子は好かないらしい。
だから、こんな涼の声を知っているのは私だけなんだ……
「玲奈……」
「ん……な、に?」
「今度から、告白されたら『彼氏がいる』ってちゃんと言え。」
「わかった……!」
「約束な。」
不適に笑う彼は、度々狼になる。
それを知るのも、私だけなんだろうな。
「お前だけは、絶対に離さねぇ。」
「うん……」