君といた夏
「クリスマスの時さ………」
「うん?」
涼は私をぎゅーっと抱きしめたまま、耳元で囁いた。
「俺の家に、泊まらない?」
「うん。泊まりたい!」
「ん。覚悟しとけよ?」
「へっ?覚悟必要なの?」
私が頭にハテナを浮かべていると、涼はふっ、と笑った。
「俺が、お前の初めてになってやる。」
「初めて……?うん、わかった。」
「気安くわかったって言うんじゃねぇよ。」
「えぇっ?!じゃあ、わかんない。」
「俺の時はわかった、でいいの。」
「それこそ意味わからないよ〜。」
涼は半分飽きれたように、半分嬉しそうな顔をするんだ。
ね、涼。
幸せだよね?