君といた夏
俺の言葉に不満そうに返す、勇介。
彼女……つまり伊藤にベタ惚れな奴。
伊藤を “ちい” と呼んで、溺愛している。
「クリスマス、ちいにサプライズしたいんだよ。」
「それで、家の寿司屋でアルバイトかよ。お陰で、伊藤は不安がっている挙句、ここ最近は玲奈を取られてるんだけど。」
「まじかよ……そんな不安だったのか…」
しゅん、と反省している様子の勇介。
こいつは童顔だから、そんな顔をすると、子どもといるみたいで扱いに困る。
そんな所が、伊藤いわく「可愛い」らしいいが。
「ちいが、このブランド好きだからな。
アクセサリー買ってやりたいんだよ。」