君といた夏
言葉で伝えられない “愛” を
《玲奈side》
「お邪魔します。」
「荷物、上持ってくから貸して。
リビングで適当に座ってろ。」
涼の家には、今日は誰もいないらしい。
両親は旅行で、姉は1人暮らしとか。
誰もいないのに、お邪魔するのは気が引けるけど……
誕生日は涼と過ごしたいし、涼もいいって言ってくれたからいいよね?
「それにしても、広〜い。」
リビングは綺麗に整頓されていて、白と茶色や黒といった、シックな感じでまとめられている。
涼の家族はおしゃれだな〜
私は、1人で一世帯用のファミリーマンションで住んでいるから、広く使える。
けれど、生活感があまり出なくて寂しい感じになってしまっている。