君といた夏
《涼side》
玲奈が作ってくれた夜飯
順番に入る風呂
お互いに初めて見る、お互いの室内着
結婚したみたいだ、なんて思ってるのは俺だけだろうか?
本当に幸せで、俺は……ーー
「玲奈……」
考えたくなくて、俺は堪らずに玲奈を後ろから抱きしめる。
寝るために、俺の部屋にいる。
時間は日付が変わる直前。
「りょ、涼……?」
「ずっと、玲奈と一緒にいてぇな…」
「私もだよ。涼と一緒にいたい。」
“ずっと玲奈といれたら……”
そう思ってしまう俺は傲慢なんだろう。
玲奈が好きで。
暗くも明るくもない平凡な毎日に、初めて変化が起きたんだ。