君といた夏
ー「ごめん」変わり始める冬ー
切ない心に確かな痛み
《玲奈side》
「…………。」
目が覚めると、私は温もりに包まれていた。
目の前には、男らしい胸板ーーーー?!
「っ!!」
驚きのあまり、慌てて離れようとするけど、がっしりと抱きしめられたそれは、はずれそうにない。
そして気付く。
そうだった。昨日は……
今度は恥ずかしさで、狼狽えてしまう。
確かに、下半身も………まだ痛みはある。
でも、やっぱり幸せ……。
初めてが涼で良かったよ。
「涼……ありがとう。」
「なにが?」
えっ?!
慌てて見上げると、涼が微笑んでいる。
その笑顔にキュンときてしまう。