君といた夏



「お、起きてたの……?」



「ん。おはよ。」



一体いつから起きてたのだろう。




「朝から何をバタバタしてるかと思って目ぇ覚めたら、今度は顔を真っ赤にしてるし。
忙しいな、お前は。」



全部見られてたのーーっ?!




なんていう失態!


というか、これこそ恥ずかしいよ……




「ま、そんなとこも可愛いけどな。」



涼の言葉で、私の頬は再び赤くなる。




「体、平気か?」


「ちょっと痛い……かな。」



頭を撫でながら、涼は聞いてくれる。



優しいなぁ。




「んじゃあ、今日は俺の家で過ごすか?
多分、明日まで誰も帰ってこねぇし。」



「そうなの?」




< 73 / 168 >

この作品をシェア

pagetop