君といた夏
抱きしめられていた私は、気づかない。
涼の顔が辛そうなことなんて……
そして、私は知らない。
涼の優しさも、苦しみも、涙も。
これから先に待ち受ける、哀しい現実も。
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ねえ、涼。
今でも後悔しているよ。
あなたの痛みに気付けなかったことに。
全て私のためだって、わかってるよ。
あなたは優しいから。
でもね?
たとえ何も変わらなくても……それでも私は、この時に気付いていたら。
そんな後悔が、今でも消えない…
あなたの優しさが、今は悲しいんだ
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