君といた夏
ガラガラッ
「玲奈っ!!」
「涼……」
「玲奈、何があった?」
保健室のドアを乱暴に開けた涼は、愁くんと変わらない必死な形相で、私を見つめる。
涼が愁くんの方に視線を動かして、状況を理解したらしい。
「手、火傷したのか?」
「……うん。」
私が頷くと、泣きそうな顔をする。
「痛くねぇか?」
「大丈夫だよ……」
「な訳ないじゃん!」
私が頷くと同時に、愁くんは怒りの目で顔をあげた。
「玲奈、強がるのも大概にしろよ。
めっちゃ赤くなってんだぞ?!」
「………うん。」