君といた夏
『涼っ!!』
『泣くな、大丈夫だ。落ち着け…!』
ーーーー( あ……だめ……、涼っ)
『ちゃんと助けてやるからな』
『涼……っ!』
ーーーー( 音しか蘇らない。なのに……なんで?……涙が止まらない)
『………ごめん』
『りょーーーーっ!!』
キィィイイーーーーーッ
“ ごめん、玲奈”
ーーーー( そうだ。聞こえなかったんだ。あの時、涼の言葉を最後まで、聞けなかった)
ーーーー( 覚えてないのに、わかる。
これは、これは………見てはいけない…)
ーーーーーーーーーー
ーーーーー
「はぁ………はぁ……涼のもとに、行かなきゃ………」