ニセ×カレ
「どうして…どうして私なの?
あのとき、ぶつかったのが私じゃなくても付き合ってたの?
どうしてこん…」

「そんなに俺が嫌なの?
俺、こんなに女子に構った事ないんだけど、『特別』なんだけど。」

「な…。」


どうして、普通に『特別』とか言えるの…?

なんで私が『特別』なの…?


「い、いつまでこうやって…か…『彼女』やってればいいわけ?」

「は?」

「だって、ちょっとの間って……何日か過ぎれば、終わりにしてくれるんでしょ?」

「……そうだよな、俺がちょっとの間って言ったもんな。」


そう悲しそうにつぶやいた。

でも、しょうがない。


これは事故なんだもん。

好きどうしじゃないんだもん…。


私だって、ずっとこんなの嫌だもん。


「…わかったよ。
夏休みの前の日まで。

ちょっと長いけど……いいか?」


「…わかった。頑張る」


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