ニセ×カレ
「冗談でしょ? 彼女あれなの?」

「なんであんな普通な子…。」

「っていううか誰だし~。」

「学年3位の子じゃないっけ?」

「うわー、がり勉で可愛いとか…。」

「顔だけでしょ、所詮。」


そ、そこまで言わなくたっていいじゃん。

ったくひどいなぁ…。


私だってやりたくてやってるわけじゃないもん。


出来る事なら交換してほしいよ。

こんな奴の彼女なんてやってられるか!

はぁ、イライラしてきた。


「ひな、トイレ行こ。」

「え、うん。」


私はこの空気に耐えられなくなって、ひなを連れて教室を抜け出した。

みんなからの冷たい視線を浴びながら、教室をあとにする。


ったく、なんだよこの仕打ち。

だから群れてる女子は嫌いなの!

みんなしてへんなものでも見てるような眼するんだよ?

私はそんなに変ですか?


みんなからの冷たい視線を思い出したら悲しくなった。


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