ニセ×カレ
「じゃ、体育館裏集合で。」

「ちょ、ちょっと…。」


はぁ…。

私には反論する権利すらないのかなぁ?

毎日流されちゃってるし。


かなり強引に決定され、またひなと二人っきりになった私に、
ひなが口を開いた。


「みみもさ、初めてできた彼氏なんだから、もっと大切にしてあげなよ。
終わりが分かってるとしてもさ。」

「そうなんだけど…。」


わかってる、わかってるよ。

でも、素直になれないし、お互い好きでも何でもないんだよ?

そんな人を彼氏扱いになんてできないし…。


彼氏なんてはじめてだし…。


「…一緒に、帰ってあげなよ。」


もぉ…

ひなのかわいい顔に言われたら、嫌ですなんて言えないじゃん。


「わかったよ。」
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