ニセ×カレ
―――「じゃぁね、みみ、頑張れぇ!」

「うん、ありがとう…。」


頑張れって言われてもね。

私は何をがんばればいいのさ。


時がたつのは早いもんで、もう放課後。

今日ぐらいは一緒に帰ってやろう。


ひなのために。


そうこう考えながら靴箱にむかうと、私の靴箱の近くに何やら人がたかっていた。

超邪魔。


「あの。私帰りたいん――」

「あ、来たこいつじゃない? レイさんどうします?」

「やっと来たし。ねぇ、あんたちょっと麗華(レイカ)たちに付き合ってくんない?」


ズバッと言ったつもりだったのに、全く聞かなかった。

よく見ると、いろんな学年が混じってるみたいで。


はじめに口を開いたのは2年生で、レイさんと呼ばれていた人は3年生のようだった。


「つ、付き合うって…。」

「んー、ちょっとついてきてくれればいいんだけど。麗華、あんたに言いたいことあんだよね。」


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