ニセ×カレ
とは言ったものの…。

当然のことだけど、全く見えない。

ひなも私もそんなに背が高いわけじゃない。

3年生が前で騒いでるんじゃ、見えるわけないよね…。


「やっぱ見えないっ!」

「しょうがないね、もうちょっと待とう?」

「どうした?」


2人で人混みから出てきたら、いきなり声をかけられた。


「涼太!」

「篠宮君! お久しぶりぃ!」

「おお、久しぶり! クラス、見れた?」

「見れないんだよ、ひなは人混みだめだし、2人そろって背小さいし…。」

「あ、俺見といたよ? えっとな、2年1組だぞ、おれたち。」

「えっ、ひなたち、みんな一緒なの?」

「おう! 一年間よろしくな!」

「よろしくー!
やったー、みみとひな一緒だってぇー!」

「やったね~、日頃の行いのおかげかな?」


おお、やったぁ!

ひなと一緒、そして涼太とも一緒だぁ!

仲いい人と一緒だとなんか気分いい!


「ほら、みみ、行こうぜ。」

「うん!」




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