手紙
進む道
それから数年後、
別々の進路に向かった
あたし達。
離ればなれは
寂しかったよ。
キミはいつも
あたしの右側にいたから
右手が寒く感じた。
あの頃、何故か風邪を
よくひいていたのはキミのせい。
そう言う度に、キミは目を細めて
呆れたような顔をしていたね。
そんな顔されても
全然イヤじゃなかったよ。
あたし、実は昔からキミだけには
甘いんだ。
知らなかったでしょ?
あたしってば、素直じゃないから。
キミに、いったいどれだけの
言葉を
気持ちを
あたしは伝えられただろう。
あたしの匂いが好きだと言った
キミはどのくらい伝えられた?
今となってはもう
誰にも分からないよね。