12 love storys

「ほら、何度言えば分かるんだ。
また、同じ箇所間違えてるぞ。
こういうちょっとした
ミス無くしていかないと
俺と同じキャンパスには立てないぞ。」


あの日
今、思い出しても
顔から火が出そうなくらいの
出来事があったにも関わらず


誠也くんは今まで通りで
これといって
変わることもなく


ただ、私を自分と同じT大生に
するべく更に指導に力が
入っている気がするんだけど……。


「もぉ～疲れたよぉ。
ちょっと休憩しようよ。」


「お前なぁ……。
この間もライバルたちは
一問、解いているかもしれないんだぞ。
ほら、ここやり直し。」


「ええ～、誠也くん厳しい～。」


「当たり前だ、T大への道は
厳しいんだ、ブツクサ言わずに
さっさとしろっ！」


「ひゃ～、鬼ぃ～。」


「鬼だとぉ、上等じゃないか。
赤鬼ならぬ赤門鬼になってやるっ！」













誠也くんと思いが通じあったのは
嬉しいんだけど……


燃えるような熱い恋……


若干、違う意味で熱いんですけど……。


「おい、何か言ったか？」


「言ってませんよぉーだ。」


「お前なぁ、
そんな事、言う口は
こうしてやるーーー」


「ぅんん……っ……誠也く……」









やっぱり、この恋
かなり熱いかも。






終