12 love storys
【January 】温めて……。
ハッキリとしない頭で
スルスルスルスルと
衣擦れの音を聞きながら
ああ……また来たのか。
ダメでしょ?
お前はあっちで寝てなくちゃ。
何?
お腹空いた?
煮干しをお皿にいれておいたじゃない。
兎に角、私は眠いの。
寝かせてよ。
夕べも残業で遅かったのよ。
今、面倒な案件抱えているんだから。
あっ、こら。
またぁ~。
私の太股の間に潜ろうとしないの。
もぉ~
くすぐったいじゃない……。
まぁ……いっか
お前も湯タンポみたいで
温かいもんね……。
ほら、こっちにおいで
もっと温かくしよ。
トラ……
トラ……
飼い猫のトラを抱き寄せようと
さっきより思考が動き出した頭で
目を開ける……。
そうだ。
トラは実家だ。
ここは私が一人で住む家。
トラはいない…………ん?
「ぎゃっ!」
目の前には長い睫毛をたわわに
甘い顔立ちでスヤスヤと眠る
一人の男の顔が……。
「ん、んんー……。寒いね、今朝も。」
なぁんて、呑気なことを
目を開けることもなく
言いながらゴソゴソと
私の太股にその手を
慣れた様子で挟み込む……。
「あったかい……。」
「こんのぉ、エロホームレスがっ!」
スルスルスルスルと
衣擦れの音を聞きながら
ああ……また来たのか。
ダメでしょ?
お前はあっちで寝てなくちゃ。
何?
お腹空いた?
煮干しをお皿にいれておいたじゃない。
兎に角、私は眠いの。
寝かせてよ。
夕べも残業で遅かったのよ。
今、面倒な案件抱えているんだから。
あっ、こら。
またぁ~。
私の太股の間に潜ろうとしないの。
もぉ~
くすぐったいじゃない……。
まぁ……いっか
お前も湯タンポみたいで
温かいもんね……。
ほら、こっちにおいで
もっと温かくしよ。
トラ……
トラ……
飼い猫のトラを抱き寄せようと
さっきより思考が動き出した頭で
目を開ける……。
そうだ。
トラは実家だ。
ここは私が一人で住む家。
トラはいない…………ん?
「ぎゃっ!」
目の前には長い睫毛をたわわに
甘い顔立ちでスヤスヤと眠る
一人の男の顔が……。
「ん、んんー……。寒いね、今朝も。」
なぁんて、呑気なことを
目を開けることもなく
言いながらゴソゴソと
私の太股にその手を
慣れた様子で挟み込む……。
「あったかい……。」
「こんのぉ、エロホームレスがっ!」