12 love storys
「ひ、久しぶり……。」
「相変わらず、帰り遅いんだね。」
「えっ、ああ……まぁ。」
「家に入れてよ。話したい事がある。」
と、相変わらず一方的な物言いで
元カレが言う。
「私は話すことないわ。
もう、終わった事だし。
悪いけど疲れてるの、帰ってくれない?」
きっと、これまでの私だと
簡単に部屋に招いていたかもしれない。
そして適当な言葉を並べられ
その場の雰囲気で流されていたと思う。
だけどーーー
流石にそれはもうない。
一瞬、お腹を空かせて
待っているアイツの顔が浮かぶ。
彼女に全ての荷物を処分され
未だに部屋にいるときは
私が貸してあげた
短くて手足ツンツルテンの
ピンク色のジャージを着て待っている姿。
あのジャージのどこがいいんだか……。
確かに素材はいいけれど……。
いや、それより今は
目の前のこいつだ。
完全に私の中では終わった話なのだ。
ツンツルテンが部屋で
待っているからとかではなく
私自身の気持ちがもう
完結しているのだ。
「本当に話すことはもうないわ。
疲れているの、帰って。
そして、二度と来ないでちょうだい。」
私がそういうと
元カレはふと私の手元に
目線を落とし
「まさか、一人で弁当2つ食うって訳
ねぇよな?あぁ~、そういうこと?」
何かを納得したかのように
元カレが大きく頷く。
「そ、そういうことって何よ。」
しまった!
無視して部屋にとっとと
入れば良かったものを
聞き返すなんて
これでは元カレの話に食い付いたも同然……。
「男いるんだろ?
俺への当て付けか?
そうだろ?
俺に嫉妬させたいんだろ?」
たった今から腐れ縁の浮気男に
腐れ縁の勘違い自惚れ浮気野郎という
贅沢な称号を与えてやろうと思う。
が、しかし
こうして目の前の男に
時間を取られているのもバカらしいので
クルリと反転すると
マンションのエントランスへと
向かった。
ガシッ!
「ぃやっ、痛いっ、や、止めてよ。
離してって。」
元カレは私の腕を掴むと
そのままグッと引き寄せ
無理やり顔を近づけようとした。
「止めてっ!」
私が近づく顔を避けようとすると
マンションの壁にドンッと
乱暴に押し付けられ
その拍子に買ったお弁当は落ちた。
手を拘束され
完全に身動き出来ない……。
「そんな怖い目で睨むなよ。
ちょっと前までは俺が欲しくて欲しくて
膝ま付いていたのはどこのどいつだよ。
忘れたって言うなら
今、思い出させてやるよ。」
キスされるっーーーー
「相変わらず、帰り遅いんだね。」
「えっ、ああ……まぁ。」
「家に入れてよ。話したい事がある。」
と、相変わらず一方的な物言いで
元カレが言う。
「私は話すことないわ。
もう、終わった事だし。
悪いけど疲れてるの、帰ってくれない?」
きっと、これまでの私だと
簡単に部屋に招いていたかもしれない。
そして適当な言葉を並べられ
その場の雰囲気で流されていたと思う。
だけどーーー
流石にそれはもうない。
一瞬、お腹を空かせて
待っているアイツの顔が浮かぶ。
彼女に全ての荷物を処分され
未だに部屋にいるときは
私が貸してあげた
短くて手足ツンツルテンの
ピンク色のジャージを着て待っている姿。
あのジャージのどこがいいんだか……。
確かに素材はいいけれど……。
いや、それより今は
目の前のこいつだ。
完全に私の中では終わった話なのだ。
ツンツルテンが部屋で
待っているからとかではなく
私自身の気持ちがもう
完結しているのだ。
「本当に話すことはもうないわ。
疲れているの、帰って。
そして、二度と来ないでちょうだい。」
私がそういうと
元カレはふと私の手元に
目線を落とし
「まさか、一人で弁当2つ食うって訳
ねぇよな?あぁ~、そういうこと?」
何かを納得したかのように
元カレが大きく頷く。
「そ、そういうことって何よ。」
しまった!
無視して部屋にとっとと
入れば良かったものを
聞き返すなんて
これでは元カレの話に食い付いたも同然……。
「男いるんだろ?
俺への当て付けか?
そうだろ?
俺に嫉妬させたいんだろ?」
たった今から腐れ縁の浮気男に
腐れ縁の勘違い自惚れ浮気野郎という
贅沢な称号を与えてやろうと思う。
が、しかし
こうして目の前の男に
時間を取られているのもバカらしいので
クルリと反転すると
マンションのエントランスへと
向かった。
ガシッ!
「ぃやっ、痛いっ、や、止めてよ。
離してって。」
元カレは私の腕を掴むと
そのままグッと引き寄せ
無理やり顔を近づけようとした。
「止めてっ!」
私が近づく顔を避けようとすると
マンションの壁にドンッと
乱暴に押し付けられ
その拍子に買ったお弁当は落ちた。
手を拘束され
完全に身動き出来ない……。
「そんな怖い目で睨むなよ。
ちょっと前までは俺が欲しくて欲しくて
膝ま付いていたのはどこのどいつだよ。
忘れたって言うなら
今、思い出させてやるよ。」
キスされるっーーーー