12 love storys
ぐちゃぐちゃになったトリュフを抱えて、教室で待ってくれている朋美ちゃんと奈央ちゃんの所へ急ぐ。


本当は今にも泣きそうだったけど、後押ししてくれていた二人に心配かける訳にはいかないから。そう思うと下唇をグッと噛んで涙を堪えた。


教室までたどり着いた時、ドアに手を掛け今一度、深呼吸した。するとーーー


「まさかさぁ、本気にすると思わなかったよね。」


「だよね、ちょっとからかって言っただけなのにね。」


「てゆーか、私達と友達だって、思ってるんだよね?」


「じゃないのぉ?でなきゃ、好きな子の相談とかしないっしょ。」


「たまたま、修学旅行の班が同じになって、まぁ、あの子勉強出来るし、そこそこ付き合ってればテスト前とかノート借りたり使えるかなってだけなのにね。」


「だよねぇ。大体さぁ暗いしね。ところで、奈央ちゃん、藤井くんに告るの?」


「うん……てゆーか、昨日フライングで渡しちゃったんだ!」


「ウソー、マジで!っで、どうだった?」


「それが……ウフフ」













私は教室のドアを開けることなく、その場を後にした。

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