藍い月と…
突然、アタシにお礼なんか
言われて不思議に思うのは仕方無い
アタシは藍龍を知らないふりしてるけど
アタシが言った言葉、解ってくれて
こうして一つになってくれて嬉しかった
『何か嬉しくなっちゃって』
えへへ、と笑って見せたアタシに
みんな笑顔になってくれた
そしてまた、みんな真剣な顔付きになった
「依琉ちゃんに来て貰ったのは
まだ他にも理由があるんだ」
今迄、口を開かなかった亜樹ちゃんが言う
「亜樹、俺から話そう」
亜樹ちゃんの事を手で制した暁は、
ソファに凭れ掛かるのを止めてから話出す
「さっきは空良の事で話したが
もう一つは、まあお前の事だ依琉」
と、一度区切り
「俺達と敵対する族にお前の
存在が知られてな、今後は
何かとお前を狙って来るかも知れねえ
現に空良って奴もそうだ」
こうなる事は予想出来てたのに
仲間に入れて悪かった、そう暁は付け加えた