藍い月と…
――そしてまた恐る恐ると
赤髪の方に視線を向ける
視線を戻したアタシを
赤髪はずっと見ていたらしく
またバッチリと目線が絡み付く
ゆっくりと口角を上げた赤髪は
微かにだけど口を動かし「またな」そう
アタシに言った気がした
それからアタシは古びた駐輪場を離れた
あの赤髪の人…
確かに「またな」って
言ってた気がしたけど
気にしなくていっか
「また」何て来ないと思うし…
――アタシは細い一本道を
月明かりに照らされながら
歩いて行った―――――…