藍い月と…


『…お前にとって愚問か?』


そう言った瞬間、

目の前の奴が素早く動き、


「…ウッ」


俺の腹を蹴飛ばした

余りにも重い蹴りに

身体が耐え切れず背中から

倒れてしまった

そして上から鋭い瞳で見据える


「ハハッ…」


思わず笑いが込み上げる


『意味なく人を傷付けんじゃねえ』


「んでそれを訳解らねえ奴に

言われなきゃなんねえんだよ!」


上から俺を見据える奴の言葉に

腹が立ち思わず言い返す



『まだ…解らねえか?』


俺を見下ろしていた鋭い瞳が

今、俺の目と絡み付く

その瞳が鋭く冷たく、

俺は動けなくなった


初めてだった…




人に対して“恐怖”した事に




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