藍い月と…
凰龍
あれから空良はまた
用事が出来たと言って
教室を後にした
――ガラッ
「えーるちゃーん!」
アタシの名前とダダダッと
走って来る音が聞こえ
下げていた顔を上げて見たら、
目の前には眩しい笑顔をした
亜樹ちゃんが居た
急に現れた亜樹ちゃんに
反応が遅れたのか、
みんな一斉に立ち上がり挨拶をした
亜樹ちゃんはニコッ、と
笑い返してアタシの方に視線を戻す
『どうしたの?』
アタシがそう訊くと、
「今日この後、僕等の同盟が
挨拶に来るんだ!
勿論、依琉ちゃんも参加ね♪」
亜樹ちゃんは楽しそうに笑う