藍い月と…
「おいおい本当に
喧嘩何て起きてんのかー?」
と、ポケットに手を突っ込みながら
調子良く言った大河
――ゴッ!!
大河の言葉と同時に
何処からか殴った音が聞こえた
その酷く鈍い音を聞き逃さなかった
俺は耳を澄ます
今の音に奏と大河も気付いたらしく
辺りを見回し
「暁…」
奏に呼ばれ俺は眼鏡に
手を掛けてゆっくりと外す
俺も奏も大河も喧嘩してる
場所を把握し
「ぁあ…行くか」
俺の一言を合図に
大河は指をポキポキと鳴らし
楽し気な顔で歩き出す
奏も黒い笑みを浮かべて
喧嘩してる所に足を進めた