藍い月と…


俺はシャツの袖を捲り上げてから

男達を睨む

男達は多少ビビッては居るが

一斉に俺目掛けて拳を振るう

こういう時だけ団結力あるな



――ッヴォオオ!!



向けられた拳を幾度と交わす

だが…拳が軟弱過ぎる

身体はガラ空き

まるで子供の殴り合いのよう

こんな奴等に本気で掛かるのも

癇に障る…手加減で十分だ


俺は一度、良太の方に目線を向ける

未だ口角を上げながら

俺達を見据えるその顔は


完全に堕ちた顔だった――…



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