藍い月と…


それよりも誰が?

俺は小石が飛んできた方に

視線を向けた


――――…



そこに居たのは

淡い栗色の髪をした綺麗な女…


物陰に隠れてしゃがんでいるから

良く見えないけど多分、華奢な身体付き


そこらの媚び売る女や

ウザい女とはオーラが違え

女は俺と一瞬目が合い、

その瞬間に目線を

反らし背中を向ける

面白え…

恐る恐る視線を戻す女を

ずっと反らす事無く見つめた

そして俺は女に「またな」そう言った

口だけを動かし声は出さないように


何となくまた会える気がしたから

女は不思議そうな顔をさせながら

この場を離れて行った――――






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