SECRET LOVE



「…じゃあいい」


沈んだ声が聞こえて、


「あ、ちょっと…」


待って………


と、言おうとした瞬間、電話が切れた








何が起きたの






焦りながら、通話が切れた電話に急いで折り返そうとして、




指が止まる





これって、どうなんだ?



冷静に一呼吸して、感情を抑え込む


SOUTHのユンファが電話してきた




んだよね?





考えているうちに、良くわからなくなってきて、
私は藤堂さんにまず電話をすることにした


かかってくるハズだったし、どうしてユンファから直接電話がきたのか、聞いてからかけ直しても
その方がいいと思ったから


なかなか繋がらない電話にイライラとしながら、しつこくかけていると、



「もしも~し」


軽いノリで藤堂さんが出た



なんかイラっとした





「藤堂さん?今、大丈夫ですか?」


私の不機嫌な声に、



「えっ?うん、ゴメンね
ちょっとバタバタしてて

次の打ち合わせなんだけど…」



…………あれ?



「ちょっと待って下さい

藤堂さん、何か気になる事、他にありませんか?」

突っ掛かるような言い方で、私が話すと、



「…………えっ!?」


はっ!?




「私の電話番号、教えましたよね?」






「…あ、ああっ


ダメだった?」




…………ダメじゃないけどさ…




「そういうの、一言声かけてくれてもいいじゃないですか」


びっくりしただけなのに、挙げ句電話切られちゃったじゃん


「ゴメンごめん

ユンファだったから、いいかと思って」

あんまりにも軽々しい藤堂さんに



「良くないです」


いや、いいけど



何かムカついたんです私




「ええっ」

間がぬけたような声で、藤堂さんが叫んだ


「…ええって何ですか?…」

「だって、普通嬉しくない?」


「………」


そういう問題じゃなくない?


「…確かに普通ならそうでしょうけど、仮にも仕事なわけで、
順序とか、ないですか?」


「イクちゃんて、結構固いんだね」


アハハっと笑う藤堂さんに、更にイラっとした



「…………」


「ゴメンごめん、ユンファが珍しくてさ
つい教えちゃったんだよ」



…………は?珍しく?


「どういう事ですか?」


全く話が飲み込めない



「前の子も、その前も、皆ユンファが辞めさせちゃったんだよ」



「……………」



やっぱり

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