SECRET LOVE
「ねぇ、ユンファが寝たんなら、ちょっと飲まない?
シウォンもジョンヒョンも起きてるし
辻元さん、友達呼べば?」
ジョンミンのその発言に、私は驚いて
「……や、あと少ししたらユンファ起こして打ち合わせの続きしなくちゃいけなくて……
すいません……」
とっさにそう返した
そういえば、泉が会いたがってたのを忘れてた
ゴメン!泉!
また今度チャンスを掴むから!!
「…そっかぁ…残念~」
トップアイドルの誘いを断るなんて、私くらいだろうな…
なんて考えながら、ふとソンミンを見た
「じゃあ、ユンファが起きたら、突き当たりの部屋まで来て?
携帯かけてくれたら、開けるから」
そう微笑んだ
「…なに!?何でソンミン辻元さんの携帯知ってるの!?
ずるい!!俺も!!」
興奮するジョンミンに
「へっ!?」
私がビックリして変な声を出すと
「何で!?ダメ!?」
いや、逆に何で?
「…別にいいです、逆に
教えてもらっていいんですか?」
こんなにポンポンと携帯番号教えて頂いて宜しいんでしょうか
「いいよ?ユンファが信用してんなら、俺らも安心だし」
ジョンミンのその言葉に、
ずっと気にかかっていた疑問が口に出た
「どうして?
ユンファさんのこと、皆そんな風に言うけど
何かあるんですか?私にはそこまで気難しい様には見えないんですけど…」
ちょっと自分勝手で、よくわからない性格だけど
そこまで人見知りの様には見えない
「………」
ジョンミンは、ソンミンの顔を見ると、苦笑いした
「そのうち、わかるよ」
またそれ?
聞き飽きた
「じゃあずっとわかりたくないです」
少し顔を歪めて、私は俯いた
何だか嫌だった
それが何なのか、理由はハッキリとしなかったけど
「…………」
あんまり善いとは言えない空気に、
私は
「………じゃ」
そういうと、ドアを無理矢理閉めた
ドアの閉まる隙間から、ジョンミンが申し訳なさそうに、
「待ってるから」
そう呟いた
なんか私って、気が短すぎだよね…
溜息をつきながら、洗面台で自分と視線を合わせた
…………何してんだ私
ため息をつきながら、私はバスルームを出た
さっきまでミイラみたいになっていたユンファが、ひょっこりと頭を出して、スースーと寝息をたてていた
きっと息苦しかったんだろうな……
寝顔までもが綺麗すぎて、怯んだ
流石芸能人で人気があるだけ
ピカイチの寝顔だ
何だか自分がみすぼらしく感じる
時計を見ると、ユンファを起こすまで後30分ほどあった
…………何、しようかな
ゆっくりと静かにソファに腰掛けると
私はまた携帯を開いた
仕方ないから泉にでもメールしよう…
さっき放置していた泉からのメールに返信をした
【一緒に寝るわけないやろ!
ユンファは仮眠とってはるわ!】
その間に泉が好きなジョンミン来たけどね
しかも誘い断ったけど、ゴメンね
とはメールしなかった
弾丸メールのように、ソッコーで泉からメールが入ってきた
【きゃあっ!ドギーマギーやわぁ!!】
何が?
と、ちょっとツッコミたくなるメールが返ってきたので、
【ドギーマギーするような事なんか、なんにもないぞ】
と、返してみた
ドギーマギー?(笑)
ちょっと楽しくて、夢中に泉とメールをしていると、
気が付いたら、ユンファをおこさなきゃいけない時間になっていた
【そろそろユンファを起こして仕事するから、またメールする!】
思う存分SOUTHネタで盛り上がりを見せた私達のメールトークは終了した
さて、と
携帯を鞄にしまい込むと、私はそっとユンファに近づいた
わっ……………
やっぱりいい男や……