赤い風船


「本気やけど…?」



私は、彼のその言葉にぐさっと胸を先の尖ったナイフで刺されたみたいになった


嘘でしょ……



私がア然としていると


「あんなぁ…人に名前を聞くのよりも自分で名乗るのが礼儀っちゅーもんやろ?」



彼は、困った顔でそう言った





「え…あ、はい…」



私は、慌てて自己紹介をした




「しおり…高菜栞っていいます!
えと、悠希くんと中学校が一緒で…
昔、よく遊んでたんですけど」




「た、かな……」




お、思い出したかな?



「わからへんわ」





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