俺様の熟した恋の実~10years~
【羽音side】
バレンタイン、涼雅に喜んでもらえてルンルンなあたし。
これでバレンタイン好きになってもらえたかな?
嬉しい気持ちで過ごすこと1ヶ月。
明日から春休みのあたし達。
職員室に用事があったあたしは何気なく一人で廊下を歩いてると、あるカップルが目に入った。
「はい、バレンタインのお返し!」
「え~!ありがとー♪」
バレンタインのお返し?
今日は3月14日……。
ホイトデーじゃん!?
涼雅覚えてくれてるのかなー?
若干肩を落としながら教室に戻る途中で、登校して来た涼雅に会う。
「あ、涼雅……。おはよー」
「おはよ」
あえて普通の顔しておく。
催促してるなんて分かられたくないし!
だけど、涼雅からも何の反応もナシ。
ほんとに忘れてるのかも……。