俺様の熟した恋の実~10years~
【涼雅side】
昼休みのことだった。
いつも通り咲夜と購買のパンを食べていると、着信一件。
……カイさん…?
「カイさん?仕事じゃなかったの?」
『仕事中~♪あのさぁ、夕方のニュース絶対に見てよ!』
「は?なんでいきなり……」
『いいから!みんなに伝えといてね~♪んじゃ、バイバイ!』
一方的に切られたら電話。
よく分かんねーけど、カイさんのことだから何かやらかす気がする……。
ってことで、俺は羽音んちに今から行く。
「カイさん何するんだろう……。雪花ちゃんも仕事でいないし…」
「そんなバカなことしないだろ。カイさん意外に頭いいし」
「そうなの!?ん~……でもちょっと不安だよねっ」
「彼女守るのに必死になんのが彼氏だから」
「涼雅も?」
小首をかしける羽音はかわいい。
だから、鼻で笑ってごまかしといた。