俺様の熟した恋の実~10years~
ふと、上にいる涼雅を見上げれば左耳が目に入る。
涼雅がいつも身に付けてる左耳ピアス。
シルバーの至ってシンプルなヤツだけど、カッコイイなぁ~ってずっと思ってた。
「ん?なに?人の顔ジロジロ見て。襲うぞ」
「ばっ、バカ!違うもん…。あたしもピアス空けたいなって…」
「痛いからやめとけ」
「え~……」
でも、涼雅とお揃いにしたいし……。
決めた!
夏休みにあたしピアス空けよう!
「あたし涼雅とお揃いにする~。だからピアス空けたいの」
「ピアス以外にも何かあんだろー?わざわざ空けなくても」
「ヤダ!ピアスがいい~!」
「そんなことだけに自分の身体傷付けんな」
涼雅に散々止められる。
あたしの保護者みたい……。