俺様の熟した恋の実~10years~
あたしは涼雅のピアスが気になって、階段を昇り同じ段に腰掛ける。
「涼雅っていつから空いてるの?」
「中3の夏ぐらい」
「やっぱ病院で空けるよね?」
「いや、友達んちで自分で空けた」
自分で!?
それ絶対に痛いじゃん!
でも、病院行ったらお金かかるしなぁー………
「羽音は病院で空けた方がいいと思う」
「なんで?」
「だって、お前痛がりでビビりじゃん!」
「うるーさーい!あっ、涼雅が空けてよ!」
「自分で彼女の身体傷付けたくねぇわ」
涼雅はあたしの右手を優しく握った。
なのに、顔はあたしを見てくれない。
涼雅なりの照れ隠し。