俺様の熟した恋の実~10years~
【涼雅side】
羽音に頼みがある、って言われて来た羽音んち。
クーラーを効かせて部屋はかなり涼しい。
そして隣にいる羽音の髪を耳にかけると、キラリと光るピアス。
羽音が好きなピンク色。
「頼みってなに?」
「あのね、涼雅にピアスの消毒してほしいの」
「消毒?まだ消毒してんの?」
「うん。なかなかちゃんと穴が空いてくれないみたい……」
羽音の耳たぶに触れると、他の人よりも厚い。
きっと、これが原因だ……。
「耳たぶ厚いから空かねぇんだよ。人より時間かかるな」
「えー……好きなピアス着けたいよ~」
「文句はいいから消毒貸せ。やってやる」
「ありがと~涼雅」
「はいはい」
貸せ……とか言ってみたものの……
俺、人のピアスの消毒やるの初めてなんだけど。