俺様の熟した恋の実~10years~



あたしに用事!?


廊下に出ると、涼雅くんが周りの女の子に聞こえない程度の声で言った。


「弁当持ってついてこい」

「……うん」


こんなこと女の子が聞いてたら嫉妬するもんね。


でも……いきなりどうして?


疑問を持ちながら涼雅くんの後ろを着いて行くと、空き教室に連れてかれた。


「勝手に入っていいの…?ってか何する気!」

「わざわざお前を犯すほど女不足してねーよ!」

「分かってるよ~…そんなこと…」

「さっさと食え。お前食うの遅いじゃん」

「なんで知ってるの!?」

「幼稚園時にいっつも遅かったから」


あっ、思い出した……。


あたし食べるの遅くて少食だったから、泣きながら食べてた覚えある…。


隣で慰めてくれてたのが涼雅くん、だったよね?


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