俺様の熟した恋の実~10years~
体育祭前日の放課後、久しぶりに咲夜と二人で帰る。
俺らの目的は途中の駅前にある公園。
「なんでいきなりこんなとこ呼ぶのさ~。未空ちゃんと帰る約束してたのにー!」
「今日だけ。サッカーの練習付き合えよ」
「涼雅ってそんな行事に気合い入れるタイプだっけ?」
「言ったろ~。桜井煌也のこと」
「あ~……そうゆうこと。よし!サッカーやるかっ!」
ネクタイを外した咲夜は練習する気満々。
俺が持って来たのは、小学生ん時に使ってたボロボロのサッカーボール。
昔は何よりもサッカーが大好きだった。
「はぁ!?涼雅……お前うまくね!?なんでサッカー部入らないわけ!?」
「部活とか規則ばっかでめんどいじゃん」
「絶対スタメンだって!勿体なっ!」
「あ``ー……久しぶりにサッカーは疲れる…」
空を見上げると、いつの間にか真っ暗で街灯までついてる。
明日は絶対勝つ。
胸元のネックレスをぎゅっと掴んだ。
羽音がくれたネックレス。