俺様の熟した恋の実~10years~
秋なのに太陽がギラギラとグランドの俺らを照らす。
サッカー日和の体育祭当日。
羽音もサッカーらしく、さっきから俺の側を離れない。
「ねぇ涼雅……負けたり~しないよね?」
「俺が負けたら潔くアイツんとこ行け」
「えっ!?ヤダ!涼雅んとこにいるからっ」
「嘘だって……。俺が羽音のこと手放すわけねぇじゃん」
「うん!」
Tシャツの中にはネックレス。
羽音がくれたから、お守り代わり。
羽音のためなら、なんだって出来るはず。
「あ……ネックレスつけてくれてる。ありがとう」
「意外と気に入った……。ずっとつけてる」
「へへっ!なんか照れるね~!」
「涼雅、F組との決勝始まるわよ。羽音、応援行こ?」
「雪花ちゃん!応援行くー!」
雪花に呼ばれて決勝戦に行く。
メンバーは8人。
サッカー部は3人までが規定。
俺らも3人、向こうも桜井煌也含む3人。
よし……勝てる!