俺様の熟した恋の実~10years~
玄関を出て校門を抜けようとしてた時、未空があたしの制服の裾を引っ張る。
「ねーねー!羽音!あそこにいる男の子二人見える?」
「えっ……茶髪と金髪の男の子?」
「そうそう!茶髪の方は校内のイケメンで、金髪の方はモデルなんだよ~♪」
「あ、そうなんだ~。普通にカッコイイね」
「反応うっす!恋愛に興味無さすぎ!」
興味はあると思うよ?
ただ、恋愛する機会とかキッカケがないだけで……。
その男の子達は、たくさんの女の子に囲まれてる。
アイドルみたいな人気っぷり!
その中でも茶髪の男の子があたしは気になった。
あの子……どっかで見たことあるような……。
似てる人も世の中にいるから勘違いだよね!?
「羽音!帰るよっ!」
「あっ、うん!」
気のせい気のせい………。
あたしは、そのまま男の子達の横を通り過ぎて行った。