俺様の熟した恋の実~10years~



涼雅は左で、あたしは右。


目立たないペアルックだけど、あたしはすっごく気に入った。


最高の誕生日になったよ。


「ふふふっ……」

「なに一人で笑ってんだよ。引くわ」

「ベストカップルなのに~!ひどいなぁーもう」

「俺はほんとのこと言っただけだしー」


ケラケラ笑いながらあたしの手を繋いで廊下を二人で歩く。


道行く人の視線なんて気にならない。


だってベストカップルだもん!



「あ………旅行券の日付っていつになってんの?」

「んーっとねぇ………12月24日の1泊2日。…クリスマスじゃん!」

「考えたなぁ~ここの校長も」

「絶対一緒に行こうね。クリスマスデート♪」

「ん。今年は二人きりな?」


あたしは笑って大きく頷く。


少し早いサンタさんへのお願い思いついちゃった。


………クリスマスもその先もずっーと涼雅の隣にいさせて下さい。


それだけであたしは笑えるの。


< 215 / 310 >

この作品をシェア

pagetop