俺様の熟した恋の実~10years~
涼雅は左で、あたしは右。
目立たないペアルックだけど、あたしはすっごく気に入った。
最高の誕生日になったよ。
「ふふふっ……」
「なに一人で笑ってんだよ。引くわ」
「ベストカップルなのに~!ひどいなぁーもう」
「俺はほんとのこと言っただけだしー」
ケラケラ笑いながらあたしの手を繋いで廊下を二人で歩く。
道行く人の視線なんて気にならない。
だってベストカップルだもん!
「あ………旅行券の日付っていつになってんの?」
「んーっとねぇ………12月24日の1泊2日。…クリスマスじゃん!」
「考えたなぁ~ここの校長も」
「絶対一緒に行こうね。クリスマスデート♪」
「ん。今年は二人きりな?」
あたしは笑って大きく頷く。
少し早いサンタさんへのお願い思いついちゃった。
………クリスマスもその先もずっーと涼雅の隣にいさせて下さい。
それだけであたしは笑えるの。