俺様の熟した恋の実~10years~
いざ、温泉旅行へ!
【涼雅side】
ケータイの目覚ましが耳に痛いほど響く。
日付を見ると12月24日。
クリスマスの今日は、文化祭のベストカップルの景品観光ホテルへ行ってくる。
まずは、寝起きの悪い羽音を起こさないと……
「ほら、羽音起きろ……」
「……んっ……あと…少しだか、ら…」
「時間ねぇぞ!早く起きろ!」
「うっ……優しく起こしてよぉ~…」
「羽音の寝起きがよかったらな」
いじけて頬を膨らませながら、寝癖頭で起き上がる。
前髪が跳ねててかわいい。
「ははっ!うける!」
「も~なんで笑うの~?ふぁー……」
「鏡見てみ!」
ケータイの画面を羽音に向けると、大きく目を見開く。
「これから涼雅とデートなのに!うー……」
「ほんっとにかわいいわ……」
羽音の髪をくしゃくしゃ撫でて、そのままキス。
寝ぼけた羽音は益々かわいい。