俺様の熟した恋の実~10years~



ゆっくり枕元を見上げると、


「パンダ!パンダだよ涼雅!きゃー!かわいい♪」


昨日、お土産屋さんで見たパンダのぬいぐるみ♪


何でパンダがここにいるの!?


「サンタさん来たんじゃね?」

「あたしいい子にしてたからかなっ!?」

「そーだな。つーか、早く顔洗ってこい!」

「はーい!」


あたしはパンダを抱えたまま、洗面所へ行った。


ほんっとにパンダ嬉しいよ~!


パンダをじっーと見詰めてから、ぎゅーっと抱きしめる。


「あ、そうだ。羽音、荷物まとめとけよ」

「うん!ねぇ、涼雅!」

「ん?」

「ありがとう♪」


照れ隠しなのか「別にー」とすぐあたしに背中を向けてしまった。


ありがとう……涼雅サンタ♪


グラスとパンダは最高の旅の思い出だよ。


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