俺様の熟した恋の実~10years~
それよりも俺は、羽音がさっきから握りしめてる紙の正体が気になってしょーがない。
「……その紙なに?」
「あっ!そうなの……これ、涼雅に聞こうと思って」
「ん?……アドレスと電話番号?なしたの?」
「お兄ちゃんの何だけど……。登録してもいいかな?」
そんなこと、わざわざ俺に許可下ろさせんの!?
兄妹といえど血繋がってねぇわけだし……。
それで気にしてんのか?
「兄貴なんだし……入れとけよ。スズだって俺の連絡先持ってるし」
「じゃあ入れる!」
「あ、その代わり………好きになったりすんなよ?」
「するはずないじゃん!」
ムキになって言う羽音が、かわいくなってぎゅっと抱きしめる。
俺、以外のヤツ好きになるとかダメ。