俺様の熟した恋の実~10years~
余所見しないで
【羽音side】
涼しげな半袖ブラウスを着ても暑い初夏。
気温はギリギリ30度いってない感じ。
さらに夕陽で暑くなる放課後、今日は裕紀くんとお出掛け~♪
実習の仕事が終わってから連れてってくれるって。
「だから今日は先に帰っててね?涼雅」
「分かった。せいぜい襲われないように気をつけろよー」
「そんなことするわけないでしょ!涼雅と違うんだからっ」
冷たく言い放つ涼雅にイライラする……。
なんで、あたしが裕紀くんと遊びに行く話題出したら怒るの!?
裕紀くんはあたしのお兄ちゃんじゃん!
「もう……なんでそんな風に言うの?」
「は?自分で考えろよ。バーカ。チビ」
カチーン。
今日の涼雅は意地悪ってゆうより、性格悪いんですけど。
「一言、二言くらい多い!なんで、そんなことしか言えないの?」
「だーかーら、自分で考えろ」
ん~……!
イライラするんだから!