俺様の熟した恋の実~10years~
誰もいない部屋でボーっとしてると、ピンクの部屋着を着た羽音が俺の部屋へ来る。
やっぱすげーかわいい。
「おいで……羽音」
「うん。涼雅…」
「ん?」
「……好きだよ」
ほんとに小さな声で呟いた4文字。
その言葉は俺の心をぎゅっと掴んで離さない。
俺だって好きだ。
でも、素直になれないから羽音を引っ張りベッドに倒れ込む。
「眠たい。寝るぞ」
「今日は早いんだね……」
「嘘ついた罰ゲーム。俺に抱かれて寝ること」
「嬉しい罰ゲームだ…」
羽音をぎゅっと抱きしめて幸せに浸る。
こんなに不安になるとか、どんだけ羽音のこと好きなんだろう。
空いた隙間は、徐々に埋めていけばいい。