俺様の熟した恋の実~10years~
【涼雅side】
羽音と付き合い始めてまだ数日。
真夏でかなり暑いのに、くっつきやがる。
少し風通しがいい放課後の図書室は格好のくつろぎ場。
誰もいないしちょうどいい。
「涼雅~暑いね。今日って何度だっけ?」
「30度越えてる」
「やっぱり!溶けそう……」
「俺から離れればいいじゃん。暑い」
「ヒドイ!」
だけどお互い離れない。
帰りにアイスでも買ってやるか。
「ねぇねぇ涼雅」
「んー?」
「もうすぐ夏休みだねっ!楽しみ!」
「楽しみじゃねーよ。課題地獄じゃんか」
「早く終わらせない涼雅がダメなの」
「付き合ってから生意気。イジメんぞ」
「え``っ!?」
表情がコロコロ変わる羽音がかわいくて頭を撫でる。