俺様の熟した恋の実~10years~



それからしばらくして、またいつも通り風通しがいい図書へ。


隣に座り珍しく本を読んでる羽音は大人しい。


「ふふっ♪」

「一人で笑うとか気持ちわりぃ……」

「それ彼女に言う台詞!?」

「いや、俺はほんとのこと言っただけ!」

「もー……全然気付いてくれないんだからっ」


気付いてくれない?


今日何かあったかな……


コイツの誕生日?


髪型が違うとか……そんなことねぇか。


「しょーがないなぁ。涼雅にヒント!」

「ヒントも何もなんかあったっけ……」

「今日は何の日でしょうか!?」

「………は?」

「よーく考えて…思い出してみてねっ♪」


思い出す…。


やっぱ羽音の誕生日!?


でも、夏生まれじゃなかった気がすんだよな。


何の日なんだよ!


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