俺様の熟した恋の実~10years~
二人での帰り道でも思い出せないまま。
羽音は若干拗ねたまま。
手を繋いでても、ぴったりくっつかないで距離感がある。
羽音の我慢がいつまで続くかなぁ~…。
「まだ意地はってんの?」
「意地はってない……」
「くっつきたいなら、くっつけば?」
「くっつかないよ!」
「あっそ」
珍しく意地っ張りだな、このヤロー……。
なんでずっとへこんで拗ねてんだよ。
俺が折れるしかねーじゃん。
「……今日、何の日なの…マジで」
「ほんとに…分かんない?」
「ん。分かんない」
「…二人が付き合って1週間記念日!」
俺を見上げて寂しそうな顔で言った。