俺様の熟した恋の実~10years~



生意気な妹に協力してもらって、どうにか部屋は片付いた。


あとは、羽音を駅まで迎えに行くと……。


「お兄ちゃん!あたしも行ってあげよっか?」

「ヤダ!お前来たら絶対、なんかねだられるから勘弁」

「バレちゃったかぁ~……。じゃあ、プリン買って来てほしいな」

「買わねーよ。自分で買いに行け」

「部屋片付けてあげたの誰?」


なぜか分かんねぇけど、家の中ではスズと母さんの権力が圧倒的。


そのおかげで肩身狭い俺と親父。


蒸し暑い中、コンビニでプリンを買って駅に直行。


「涼雅~!久しぶりっ!あ、誕生日おめでとう♪」

「まさか羽音が誕生日覚えてるなんてなっ」

「ううん!卒園アルバム見て思い出した!」

「だろうな。羽音らしいわ!」

「違うよ!8月って覚えてたしー!」


羽音と手繋いで行く俺んち。


制服じゃなくて、私服でワンピース着てる羽音がかわいい。


< 51 / 310 >

この作品をシェア

pagetop