俺様の熟した恋の実~10years~



ジャージを探していると、教室から離れた1階のゴミ箱で発見。


ジャージを確認すると『天野』って刺繍が入ってる。


確実にあたしの………。


誰よ…毎回、こんなことすんの。



「羽音……?なにしてんの、そんなとこで」

「みっ、未空!?なんでここに……」

「探しに来たのよ!様子が変だから!」

「別にっ!なんもないよっ」


ジャージをぐしゃぐしゃにして背中に隠す。


すでに遅かったみたいで未空はお見通し。


「ゴミ箱に…捨てられてたの?」

「うん……。どうしよ…未空」

「あたしに頼って…。ほら、涼雅くんだっているでしょ?」

「お願いがあるの…。涼雅には絶対に言わないで!心配かけたくない!」

「でもね…羽音!」

「お願いだからっ!」


ほんとに涼雅には知られたくない。


多分、涼雅と付き合ってるのがバレて当て付けされてると思うから。


変な心配かけたくないの………。


未空を説得して秘密にしてもらった。


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